「四季を独占する、美しい庭と暮らす家」
今回のプロジェクトにおける最大の挑戦は、周辺のマンションや住宅からの視線を完全に遮断し、
内側に情緒豊かな『和モダンな庭』と『圧倒的な大空間』を創り出すことでした。
平屋ベースの落ち着いたボリュームの中に、光と緑が溶け込む豊かな住環境を目指しました。

一歩中へ入ると、外観のクローズドな印象は鮮やかに裏切られ、豊かな緑が出迎えます。
玄関の扉を開けると、正面に現れるのは地窓のように美しく切り取られた大開口の窓です。
そこに広がるのは、丁寧に造り込まれた和の情緒漂うプライベートガーデン。
ゲストを迎え入れると同時に、家族が帰宅した瞬間にオンからオフへと心を切り替える、象徴的なアイキャッチとして設計しました。

家族が集うLDKは、平屋ならではの構造美を活かした、ダイナミックで開放的な空間です。
天井は、外に向かってダイナミックにせり上がる勾配天井を採用。包み込まれるような安心感と、上への圧倒的な広がりを両立させました。


庭に面した窓は、あえて高さを抑えた連窓にしています。
これにより、天井の高さがより強調されるとともに、座ったときに庭の草木や石畳のディテールが最も美しく目に入る、計算されたアイレベルを生み出しています。
この内庭は、LDKや廊下など、住まいの主要な場所から常に視線が届くように配置されています。周囲を建物で囲むことで、隣接するマンションからの視線をも遮り、プライベートな自然を独占できる空間に仕上げています。

この住まいは、都会的な利便性の中にありながら、一歩中に入れば「どこか遠くの隠れ宿に来たかのような静寂」を感じられるリトリートです。
勾配天井が見せるダイナミックな空間の広がりと、窓に切り取られた四季折々の庭の表情を眺めながら、
日々の中に流れる贅沢な時間を愉しんでいただけるよう設計しました。



